BLOG
スローブラットキャストUP!/2018.7.13
2018年7月13日 | 沼田純一の開発部屋
ショアスロー専用ジグの最新モデル「スローブラットキャストUP!」のリリースから一月ほど経ちました。
各地のアングラーから釣果の連絡が入るたびにうれしくなります。
さて、今回はそんな“アップ”の特徴について説明していきましょう。
スローブラットキャストシリーズの第五弾となるアップ。
ボディマテリアルには、ロングやオーバルで採用しているZライトメタルを使っています。
鉄よりも比重の小さな素材は、フォールのスピードを抑えられる効果以外に、下方向に向かおうとする力が小さいためロッドワークによって入力されたパワーをアクションに使うことができるという特徴があります。
一般に高レスポンスと表現される性能ですが、コンパクトなゾーンの範囲内でアピールすることが求められるショアスローにおいては非常に有効な特性といえます。
小さい入力であっても、しっかりとアクションを生み出すことができるため、繊細なアピールが可能になります。
逆に大きな入力に対しては、より大きなアクションとなってアピールすることができるのです。
アクションの大小の範囲が広がるイメージです。
ティアドロップ型で、エッジの効いたボディを持つアップが生み出すアクションは特徴的です。
リーリングによる巻き上げ時には、下図のように円柱の周囲をトレースするようなアクションを発揮します。
立体的なこの動きは入力の大小(ロッドパワーの大小)によってその範囲を変えていきますが、基本的にはハイアピール型といえます。
同じZライトメタルを採用したオーバルは、徹底してフォールスピードをスローにする方向性となるため上昇アクションの際のアピールは控えめ。
ロングは上昇アクション時に大きく直線的な滑走を生み出す点で、それぞれ違いがあります。
ちなみに上昇のしやすさはトップクラスとなります。
いままで30gを使っていた水深のフィールドであっても、ワンランクウエイトを上げても、スローなピッチを刻むことが可能です。
(上昇アクション)
アップのフォールスピードはロングのそれと近いもので、フォール姿勢は水平です。
アウトラインを見ると尻下がりのアクションを想像してしまうかもしれませんが、ウエイトバランスをセンター近くに設定し、あえて水平フォールによるスローフォールとなるようにしています。
先述の上昇のしやすさと共に、このフォールスピードによって、比較的水深の浅いフィールドであっても、的確にピッチを刻むことが可能になりました。
これは遠浅のサーフにおいてその違いを実感することができると思います。
ちなみに上昇のしやすさから、シャロー専用モデルと思われがちですが、水深のあるフィールドであっても、この特徴的なアピールは有効になります。
20m近い水深があるエリアでは潮の流れを読み、やや潮上方向からジグを流し込むことで、しっかりとフォールのタイミングを得ることが可能になります。
最後に飛距離について。
ウエイトバランス自体はセンター寄りですが、飛行姿勢の安定度に関してはトップクラスとなります。
比重の小ささから、どうしても同クラスのジグと比較すると大きな体積となりますが、飛行姿勢を安定させることで飛行時に空気を受ける面積を最小にすることができるため、圧倒的な飛距離を出すことが可能になります。
このあたりは、ロングをデザインする際にもブラッシュアップしたポイントでもあります。
さて、フィールドテストも含めて、スローブラットキャストUP!では様々なシチュエーションで、多くのターゲットの顔を見る事ができました。
これはアップが万能であるということを意味しているのではなく、アップがマッチする状況が多くあったのだと理解しています。
実際の釣りではターゲットの活性や、ベイトの状況に合わせて各モデルをローテーションさせていくことになります。
アップの生み出す“ハイアピールの上昇アクションと、そこに繋がるメリハリのあるフォール”をショアスローゲームに組み込むことで、さらに奥深いゲームを楽しんでいただけると考えています。
- New Entry
-
- タチウオジギングにチャレンジ!
営業 宮口の“とことんチャレンジ!” - ヘキサーサーベル /2020.07.06
沼田純一の開発部屋 - 初挑戦!相模湾シイラキャスティングゲーム!!
営業 宮口の“とことんチャレンジ!” - アレキサンドラ/Shade(仮称)
飯田重祐のルアーメイキングストーリー - 友釣り用ルアー Vol.3
飯田重祐のルアーメイキングストーリー
- タチウオジギングにチャレンジ!
- Archive
-
- 2020-07 (2)
- 2020-06 (1)
- 2020-05 (3)
- 2020-04 (1)
- 2019-12 (1)
- 2018-12 (2)
- 2018-09 (1)
- 2018-08 (1)
- 2018-07 (4)
- 2018-06 (1)
- 2018-04 (1)
- 2017-08 (3)
- 2017-03 (4)
- 2017-02 (4)
- 2016-12 (1)
- 2016-10 (1)
- 2016-08 (1)
- 2016-05 (1)
- 2016-04 (1)
- 2016-03 (1)
- 2016-02 (1)
- 2015-08 (1)
- 2015-07 (2)
- 2015-06 (1)
- 2015-05 (2)
- 2015-03 (1)
- 2015-02 (1)
- 2013-08 (1)
- 2013-07 (1)
- 2013-06 (1)
- 2013-05 (1)
- 2013-03 (1)